『脂肪と言う名の服を着て』を読んだ感想。

この作品『脂肪と言う名の服を着て』は、端的に言うと『ダイエット』の本です。
うん、間違っちゃいない。概ねですが、間違ってはいない…はずだ。

『デブ』な主人公は、『デブ』であるがゆえに自分に関わってくる人達と交流。
流れで何となく過ごしていたり、時には積極的に絡んでいたりします。

相手が『デブ』だからこそ安心するヤツ。
相手が『デブ』だからこそ嫌悪したり憎むヤツ。
…そして相手が『デブ』だからこそ好意を持ったり称賛するヤツ。

読んでいて、ある種『○癖』(お好みの字を入れて下さい)みたいな感じにも思えました。


さて…
この本の主人公は典型的な自分に自信のない『デブ』かと思います。
大多数・少数の意見に限らず、人の目や人の意見に流されがち。
そんな彼女は、やがて過度のダイエッターとして開花(?)します。

正直、読んでいて胸が痛い。
胃がキツい。

でも、この世のどこかでいそうな人。
ありそうな事件。
主人公的には、解決は恐らくしていないだろうというところまでリアル。

女性であれば、きっと共感出来る作品でした。

ここから少し余談が入ってしまいますが…


『ダイエット』という言葉そのものは、誰しもが少なからず減量奮起する起爆剤になっていたり、それに対して興味を持つフレーズになっているのではないでしょうか。

デブ=ブス

ブス=デブ

の風潮は、日本では特に強いと思います。


この本は…
「いやいや。当たり前だろ!」
と全く何も思うところがない純粋なあなたに、特に読んで欲しい。
別に皮肉ではなく、『ダイエット』の裏側・光と闇・功罪みたいなものにあまり関わらないで生きてきた方というのは案外多い気がするんですよね。
あえて関わらないとか、考えないというのもあるだろうし。

是非『脂肪と言う名の服を着て』読んでみて下さい!

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