『一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集』が、ゾクッとする。

私は割とホラー系が好きです。(グロいのは苦手ですが)
その中でも、心霊うんぬんよりも人怖(生きている人間が結局怖いよねー的なヤツ)に惹かれがち。

なので、以前のブログで無駄に熱く語ったマーダーミステリーだったり、人狼ゲーム(プレイヤーとしては、ほぼ引退済)が大好きです。
好きではなく、大好きです。

人間に備わっているあらゆる本性が剥き出しになるところが大好物です。
アタシ、性格悪いな(-_-;)


話を戻しまして…

↓唐突ですが…最近、この本『一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集』に出会いました。

お話の1つを紹介。
それは『名所』です。
ホラーで名所と言ったら、アレですアレ。
謎に無邪気?妙に冷静な関西弁の何者かが、名所について語ります。
(どんな人物だろう)
(誰に話しているんだろう)
(今はどういう状況?)

そんなことを考えているうちに、話はジェットコースターのごとく即終わります。


超肝心なところの伏線は回収されますが、読者に想像や妄想をさせる余白もバッチリあります。

この文章に肉付けをしまくったり、またはアレンジしまくったりしたら一冊の小説が誕生しそう…

そう思わせる読後感。


内容以前のことを言いますと…
「メチャクチャ読みやすくて良いわ!!」
です。

隙間時間で読める、たったの数ページ。
下手に難しい言葉とか使わない手腕。
私が今まで読んだ本の中で、トップクラスに読みやすかったです(※個人の感想です)

読みやすいからと言って、単純に侮ることなかれ。
サクッと気軽に読めるからこそ、読者の日常に寄り添っている感覚があります。
いわゆる、親近感ですね。

行き過ぎた高尚な表現や文体だとどこか浮世離れしがちじゃないですか?
…最悪、眠くなっちゃうこともある。
それがないのが、いいんですよね。

読者と近い距離感&ショートゆえの物語の余白を考える楽しさが満載!


得体が知れない怖さなので、色々想像しながら自分の中で1つの『真実』を作れるような…そんな本かと。

評価も上々である『一寸先の闇 澤村伊智怪談掌編集』、機会があれば、是非!

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