『リア王』感想を語ってみる。

かの有名なシェークスピアの悲劇『リア王』

私は基本的に昔の文学を本で読まないので『まんがで読破シリーズ』で今更ながら読みました。

何というか…おバカな方達が自ら破滅に向かって疾走する悲劇だと一刀両断する人も多そうなお話。


個人的な感想を言えば、登場人物それぞれの性格や事情、境遇があって…その歯車がとことんヤバい方向へ突き進んでしまった…そんな感じが致しました。

~唐突に登場人物紹介~

リア王…元々気性が激しい王様。歳を取ってますます悪化。耄碌ジジ…お爺様。引退に向け、3人の娘達に財産分配を決意。その際に彼女らの親への気持ちを試す。

欲深我がまま気ままお嬢様×2人(長女ゴネリル&次女リーガン)…様々な欲望が彼女らを支配する。夫を蔑ろにする。2人で男の取り合いもする。

三女コーデリア…当時は斬新?なクールヒロインポジション。歯に衣着せぬ素直過ぎる女性。

ケント…リア王に忠誠を誓う家臣。どんな境遇に追い込まれても、リアを守り抜こうとする一本気な漢。

グロスター…リア王の家臣。良くも悪くも人を疑わない実直な男。エドガーとエドマンドの父親。

エドガー…人を疑わない父親にそっくりなお人よし。剣の腕は立つ。

エドマンド…エドガーの異母弟。生まれてから今まで不遇。その為に異母兄エドガーと父を蹴落とし壮大な野心を夢見る。イケメンで外面は最強レベル。


『リア王が娘達3人へ資産を分配する』
この出来事が悲劇の根源であり、発端です。

このお話は、良く考えもせずに老人が資産も肩書も何もかも投げ打つことの恐ろしさ。
欲深くて打算的な性格の者でも、色恋にはコロリの醜態。
どんなものでもどんな手段を利用してでものし上がることへのリスク、虚しさ。
人の言葉を何でも鵜呑みにする愚かさ。
愚直、素直であることの弊害。

…本当に色々なものを読み取れる悲劇だと思います。

そう、悲劇です。救われないお話。

ですが、心に爪痕を残すお話。

きっと登場人物の誰かに、自分を重ねたり、共感する部分があると思います。

是非、『リア王』機会がありましたら読んでみてください。

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