女性の管理職割合が少ない理由

私が新卒から十数年お世話になっていた会社には、少ないですが女性の管理職がいらっしゃいました。
その方は当時50代。
会社の役員も射程圏内というくらいの敏腕キャリアウーマンでした。



『50代の女性が良いポストにいるってことは、もしかして独身?』
と思われるかもしれません。
結婚=寿退社というのは、割とスタンダードな世代でもありますからね。
…築いた地位と、キャリアを捨てて。

しかしその方は、結婚されていてお子さんもいます。
旦那さんも普通に働いています。

彼女が特別有能で要領が良いから、というのはもちろんだと思います。

ただ、それだけではなく…1つのエピソードを聞いて、別の大変さを感じました。

~以下、聞いたお話をかいつまんで~

その女性のお子さんがまだ幼かった頃、ある時その子が体調を崩して看護が必要なレベルに。

旦那さんは働いているし、女性自身ももちろんバリバリ働いている状態(出世頭ですしね)

子供の両親がどちらも迎えに行けない(父親が当然のように迎えにいくという時代でもない?)
結局どうしたのかというと、病気の子供を保育してくれる場所【病児保育】にお願いしたそうです。

何とかその日の仕事を終え
「ごめんね…」
と謝りながら子供を迎えにいく女性。

現在そのお子さんは大きくなり、その時のことは許してくれたそうですが…

体調が悪くて精神が不安定な時に、知らないおじさんやおばさんに囲まれているのはきっとストレスですよね…
そして
(パパとママは自分のことはどうでもいいんだ、心配してくれないんだ…)
と見捨てられたように感じてしまうかもしれない…

この話を聞いた時、こんなに自分の心を押し殺さないと、上へのし上がれなかったんだな…と妙に納得した気分になりました。

今の時代なら
『オレが専業主夫になるのに…』
という家事・育児全般、学校・近所・親戚付き合い等がそつなく出来る男子がいるのかもしれませんが…

現在50代の世代だと、うーん…どうなんだろ。

しかし良く考えてみると偏見が薄れた現在だとしても…専業主夫だと単純にお金の面では2馬力が1馬力に減る訳で…
共働きが叫ばれている昨今、奥様が相当高給取りじゃないと家計的に厳しそうではある…

…まぁ、どちらか、もしくは両方共資産家のお坊ちゃま、お嬢様なら話は別ですが。
レアケースですね(;´∀`)

話が逸れましたが、昔、そして今現在も、女性が結婚・出産して、かつ良い役職に着任するには相当な努力、覚悟、周りの協力、様々なものが必要不可欠なのが、現状でしょうね。
女性管理職の割合が少ない理由は、そびえたつ壁がたくさん目の前に出現するからで。
男女の性差による差別(区別)はどうしても存在するし、なかなか平等にもならない。
何なら同世代の女性からでさえも、煙たがれたりする。
そもそも肉体労働系の会社だったら女性は肩身が狭いだろうし…と色々と考えられます。

余談ですが…このキャリアウーマンの女性は、私が退職する少し前に諸事情で会社を去りました。
キャリアは積むのは時間とプライベートの犠牲が多くあって、なくなるのは一瞬…あっけない幕切れ。


何とも言えない気持ちに、当時はなりました…







コメント

  1. deds より:

    そんなやむを得ない状況で早引きする程度のことが昇進に影響するような会社があるのか?
    そっちの方がむしろ驚きというか
    俺がいた会社なんか、運動会は欠かさず休んでいたような人が出世頭だよw

    • deds より:

      すまん。運動会じゃなくて授業参観だった。しかも男だよ。

    • ある より:

      私自身も驚きでした。【病児保育】というのをその時初めて知ったくらいです。ただ、2021年現在では50代も後半であろうその女性が若かった頃の話なので、色々としがらみがあったのかもしれませんね(彼女の出世に対して、男女問わず妬みや嫌がらせを向けられる雰囲気だったとか…推察に過ぎませんが)
      病児保育を彼女自身の意思で選んだとしても、その職場風土はちょっと腑に落ちない…

      授業参観に欠かさず顔を出すパパ…お子さんは照れ臭いだろうけどいいパパですねぇ。そして出世頭!要領が良さそうなイメージを勝手に持ちました(´▽`)

タイトルとURLをコピーしました