生活保護の問題は根深い。公共の福祉という観点も。

生活保護のニュースは、昔から後を絶ちません。

『生活保護不正受給』の問題を取り上げたかと思えば『生活保護が受けられなかった』為、亡くなってしまった事件が取り上げられる…


どちらも問題です。


ただ、ほとんどの方は『不正受給していない、しない』という前提の元、実施していかないと生活保護にこれからまさに頼らざるを得ない人の命を脅かすことになりかねないと思います。
国民感情は、決して軽視出来るものではないのです。
以前貧困に苦しむ30代女性の記事を書かせて頂きましたが、この時の憤りが再燃。



そして2021年には『生活保護制度』そのものを知らないが故に、息子が母親の命の奪うという痛ましい事件が起きました。


大体の方は生活保護制度くらい知ってるんじゃないの?思われるかもしれませんが、もしかしたら長い月日、知る機会や心の余裕すらなかったのかもしれないですね。
困窮してこんなにも追い詰められていたのだから。


ちなみに学校の授業でさえ、教科書にそういう制度があるよと書いてるのを読むくらいだったような…


皆様が詳しく知ったのは、本、動画サイトやネット検索等ではないでしょうか?
少なくとも、私はそうです。
具体的に積極的には教育で教えてくれないんですよね…命を守る大事なことなのに。




『窓口で追い返せ!』

『俺の税金を生活保護に使うなよ』


『甘えんな。手と足が付いてんなら、バイトくらい出来るっしょ?』


みたいなコメント、各所で良く見ます。
今流行り(?)の自己責任論とも組み合わせたり。

自分が鬱病になったり、病気・怪我、理解されにくい障害者になったり、もしくは自分の家族、親族がそうなって労働が難しくなった場合等を想定していないのかな…


単身世帯はもとより、例えば近年、夫婦共働きがスタンダートとなっている向きがありますが、2人共働かないと生活が立ち行かないから働いている世帯も多くあると思います。
どちらかが十分に稼いで、もう1人がサブ(余裕資金や、お小遣い稼ぎ)というのならまだいいですが…



様々なケースやその背景があるので、脊髄反射みたいに生活保護受給に噛みつくのは愚かじゃね?と感じます。

現在生活保護受給されている方は、『もしも』の俺。『もしも』の私。

そして、最近とある動画を見て気づかされたことがあります。


それは生活保護が公共の福祉であること。

すなわち困窮の当事者ではなく、普通の一般人(サラリーマンとか主婦とか学生を始め、諸々)にとっても広い意味で恩恵があること。



仮に困窮者に生活保護を渡さなかったらどうなるか?
大人しく自分の身の上を受け入れ、流れに任せる人も確かにいるかもしれない。
ですが、人には生存本能が備わっています。
食べる為に、生き抜くために犯罪に手を染める方も出てくるでしょう。


『国が助けてくれねぇなら、自分達でなんとかするしかねー!…どんな手段を使っても、な』
盗み、暴行、最悪命を奪う暴挙に出るかもしれない。
同じ境遇の人達と共謀して、男女問わず誘拐して金を要求するかもしれない。その末路として(以下略)


つまり、生活保護支給(困窮者の生活を守る)=街の治安を守るということに他ならないんですよね。

良く映画やドラマで、富豪や要職の人が私的に警護を雇って、彼らが活躍するシーンがありますが…
(カ、カッケェー!(^_-)-☆)
と思うその光景は、治安が悪いから雇わないと(金や権力を持っている)自分に危害が及ぶ可能性があると言っているのと同義。



ガッチリガードしている富豪等から奪えないとなったら、自分と似たような貧困の立場か、それに毛が生えたような人から奪うしかない…そうやって治安の悪さが拡大していくんだろうなと思います。




物事を全体的、俯瞰的に考えることは大事なんだなと改めて思わされました。








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