『就職氷河期』一括りにし過ぎるのもどうなのか?

『就職氷河期の後期』である私。
『後期』というだけあって、就職氷河期は2~3年ではなくかなり広範囲。
初期、中期、後期みたいに分解しようと思えば出来ると思います。
私は分析したことはないですが、突き詰めて調べれば特徴がそれぞれあると思います。

だから私は思った。
『就職氷河期』をあまりにも一括りにし過ぎることは浅はかではないかと。
『ステレオタイプ』にしても雑じゃね?という感じだ。



私のブログをお読みの方の中には就職氷河期世代の方もいらっしゃると思いますが…
「オイオイ!『就職氷河期』ってだけで、何となくイメージ悪くなるんだけどカンベンしてよ!」
と感じている人も多いのではないでしょうか?


世間一般の1つの固定概念に…
「就職氷河期」=「負け組」=「自業自得」=「哀れなヤツら」
みたいなのがあるじゃないですか。ないとは言わせねーぜ(^^;)

様々なメディアや場所で、思い出した時に偏った特集組まれるし…それもあって半ば国民に刷り込まれている感がある…

だから、何となくふわっと…
「就職氷河期の人ってカワイソウ…」
と安っぽいお涙チョウダイ映画を見たような感想とか…
「まぁ、もうヤツらは手遅れじゃね?今やいい歳したオッサン・オバサンだし」
とサラッと流されるんじゃないかな?

十把ひとからげ。売り切れ御免の雑多なワゴンセールみたいなぞんざい感というか…

就職氷河期の人達は、私も含めて決して若くない。

ただ…当たり前ですが、何も知らない若輩者だった時期はもちろんあった訳で…

「上の世代がこう生きてきたんだから、その通りに生きれば間違いないはず!」
と妄信して社会に出た方も多いはず。
特に就職氷河期初期の方は。
何だかんだ親や年輩の方は、良くも悪くも参考にする教師的存在だから。

でも、やがて気付く。

「あれ?せっかく頑張って大学まで行って就職したのに、一部のヤツらを除いていつまで経っても正社員になれない…」
と。


『本人の能力の問題だろ?』
そうかもしれない。でもそれだけではない。
そもそもの話。会社側がエグいくらい人件費を絞りまくる方針なら?

さて…
私自身は就職氷河期の『後期』だったので、ある種の過大な期待や落胆はしませんでした。
その代わり希望はなく、どこか空虚な気分でした。

私が思うに『就職氷河期問題』をもっと真剣に取り組むのならば、まずはもう少し分解&分析して直視するのが大事かと。

その上で個別事情を織り込んで支援していくのが肝要なのではないでしょうか?

残念ながら今のところ、国は本気でやる気なさそうですけどね(^^;)

ここからは余談ですが…私は結構コミックエッセイの類を読むので、今回『就職氷河期』のテーマ本を地元の本屋さんで探してみたんですよ。
…結果、見つかりませんでした。
この世代の方、多いと思うのにな。コミックで扱うテーマにしては重すぎるのだろうか?
いや、そんな馬鹿な。私のリサーチ不足かもしれない。

それで本(文庫本含む)ならどうかと、本屋さんの検索機を使って調べてみる。
『在庫0冊』(※お取り寄せは可能)
(ヒェッ!?)
普段思い出したようにネタとしてイジッてるクセして、本とかになると皆買わんのだな…
と何だかいたたまれない気持ちになりました。

(ここまで来たら、何か読みたい!)
と思い、Amazonを覗く私。


探していると『就職氷河期を救え!』という本を発見。
私はこちらの『Audible』を聴かせて頂きました。音声だと余計沁みる内容…

ルポのボリュームが、かなりあります!
様々な不遇の就職氷河期世代のルポを聴くことによって、現実を垣間見たような気がする。
人間扱いされていない体験が聴いていて辛い…それほどリアル…

現在は就職活動のツールとしてネットがかなり台頭してきており、機会は平等なのだからそんな中で満足に就職出来ないのはなんで?…という自己責任論が加速しています。

いや!自己責任などではなく、就職氷河期世代は構造的なものに踊らされているのでは?という意見がそこにありました。
(確かに離脱出来る人【色々なスキルや理由や運等】はとっくに別の段階へ行っているか…)
もしかしたら、たまたま『そっち側』に行かなかっただけで、紙一重でどうなっていたことか…という方もいらっしゃるだろうし。
かつて起業等の大きなリスクを背負っていた方なら尚更です。



しかしながら就職氷河期世代の支援って、当事者の私ですら具体的に思いつかない。
人手不足の産業(例えば運送業や介護業界)に安易にマッチングさせるのも尊厳を踏みにじるようなことだろうし…
『正社員』にこだわる方が世代的に多いと言っても、謎の名ばかり正社員じゃ…派遣やアルバイトの方がマシだろうし。
やっぱり、深く細かく切り込んでいくことが大事なんだろうな…と思わされました。

機会がありましたら…こちらの本、読んだり聴いてみたりして下さい。
皆様の意見を是非聞いてみたい。

最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!

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