『働く、働かない、働けば』を読んだ感想。

読むことで救われる方がいる、良い影響を頂ける、そのような作品だと思います。

クサいことを言う自覚はありますが…私自身、読み始めた時に魔法を掛けられた気がした。
読まずにはいられない『魔法』を。
派手ではない、目新しくもない…でも強烈に惹きつけられる何かがある。

この『働く、働かない、働けば』は。

ほぼほぼマンガでたまに文章という比率で読みやすいので、是非読んでみて下さい。
どうしてレビューの評価がイマイチふるわないのか意味不明だ…そのくらい私はこの本に肩入れしますよ。

少しだけ内容に触れます。

序章「生きること働くこと」
「たまに労働力として生かされているだけなのかと思ったりする」
これって働いている時間、いやそれ以外でもヘドロのようにまとわりついている人が多いのではないでしょうか?

漠然と…皆『生産性』という言葉が大好きなんじゃないかって思い込んで、ピストルを常に向けられているような気持ち…というんだろうか。
「生きるために働く」
のは、労働そのものだけではなく精神的なものや尊厳的なものが絡み合い、結構複雑になっていると思います。

満足する答え、居場所はもちろん自分で出したり確保しなければいけませんが…

この本のマンガの中で…
「仕事中は人権制限されるもんだよね」
という言葉が出てきます。
(ああ…確かにな)
改めて腑に落ちた気がしました。

だから働いている時は…
「心を無にして何も感じないように時が過ぎるのを待っている」
今日がこの週が…そしてこの月が終わるまで我慢して。
それを延々と繰り返していく。

そうすることで、壊れないように自己防衛しているんだろう。

この本の流れとしては『どんぐりさん』という主人公が、様々な職場や日常での出会いで刺激を受け、経験を積んでいく(というと大げさかもしれませんが)ストーリー。

私の語彙力では、コアな魅力を伝えることすら出来ず不甲斐ない限り。
ただ…労働者に寄り添う内容であり、ところどころ刺さる言葉が散りばめられているので沁みる。

「明日もまー、とりあえず生きてみっか!」
そんな気持ちになれる作品ですね。『働く、働かない、働けば』は。

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