『いい子症候群』は、いつでもどこでも誰でも。

『いい子症候群』と聞いて、現在の子育てや教育の話?と思われるかもしれませんが、それだけではありません。

もちろん『いい子症候群』になる背景には、いわゆる対になるであろう『いい親症候群』のような親御さんに育てられたり、総合的な育った環境、居場所に起因していると思います。

概ね今の子供達、ひいては『いい子症候群』のまま大人になった若者を指すようですね。

ネットの各所、様々なメディアで色々と取り上げられていますが、それぞれ微妙に違ったり言い回しも変えてたりするので…
『コレが、いい子症候群だ!!』
という統一されたものはないとお見受けします。

私が色々読んだ所感では…

・自分の意見を言えない


・自分に自信がなく、プレッシャーに弱い


・自分より他人を優先(するように見える)

という症状(?)のようです。

私のブログをお読みの方は、ほぼほぼ成人以上の方ですので今回は『大人のいい子症候群』について話してみようかなと。


『いい子症候群』で子供時代ずっと育ち、成人を迎え、そして社会人になったルートを経験しているのは現在の若者に多いとされています。


もちろん親御さんのタイプに強い影響を受けるのは確か。
ですがそれだけではなく、SNS等でリアル以外での繋がりを多く持ち、身近に接しながら育ってきた環境にも強い影響を受けているでしょう。

常に監視されている…と言うと言い過ぎなのかもしれませんが、常に周囲を窺うというか、ビクビクしているというか。


協調性に優れているというと聞こえがいいですが、自分の意見が言えない全肯定人間に。
なのでこのようなタイプは、気乗りしない飲み会であっても心では毒づきながら、渋々参加することも多い。

自分に自信がないので、周りに合わせるのが王道で無難な生き方。
重要な仕事を任されようものなら、心臓が破裂しそう。
怒られるのも嫌だけど、褒められて悪目立ちするのもご勘弁下され!な繊細な性格。

ゆえに自分よりも他人を優先し、色々な、時には美味しいビッグチャンス席を譲っちゃったりする。
その方が気楽だし、穏やかに生きられれば納得じゃね?精神。

ここまで書いといてアレですが、コレは普通に若者じゃない大人も当てはまる節がありますよね。

幼少時代、若い頃から『いい子症候群』の人も当然います。
現在の若者にそれが多い傾向がある、と言うだけで昔から潜在的に一定数いるでしょう。
そして、後天的にある程度大人になってから『いい子症候群』になる人もいるのではないかなーと。


学生の頃は、学生の身分ということもあって、親や先生に反抗したり、からかったりしていた人でも…
社会人になって会社に籍を置くと、良くも悪くも色々と見えてくるものがあるじゃないですか。
会社=生活費=命みたいな図式がフッ生まれて。

下手に要領よく世を渡ってきた人よりも、むしろこういうタイプの人のほうが衝撃が大きくて極端に『いい子症候群』に染まってしまうこともあり得たり(私の個人的見解)

過度に委縮してしまったり…

もしくは30代、40代、50代、60代、どこかの転機(人事異動、転職、結婚等々)でいきなり人間関係や自分を取り巻く環境が変わったその時にガツンと来る場合も十分あり得る。

どーでもいい私自身の自己分析をしてみると微妙で、分からん。
学生時代ヤンチャしていた方ではないけど、周りに流されまくる訳でもなくて。
例えば高校時代は携帯ナシで過ごしましたし…(クラスでは大体普及していた状況)
私のブログを見てお分かりの通り、若い頃から好奇心強めの性格&行動をしていた部分も多々。
しかし、就職してからある部分『いい子症候群』になっていたというか、ならざるを得なかったところもあったように思えます。
穏やかに会社生活という日常を過ごしたいから。
だってプライベートじゃないし…という感覚だったのかな。謎。


いつでもどこでも誰でも『いい子症候群』はあなたのすぐそばにある…と、私は思います。

最後にこちらの本『先生、どうか皆の前でほめないで下さい: いい子症候群の若者たち』を紹介させて下さい。
実はこの本、Amazonのページを見てみると分かるのですが…非常に人気で評価やレビュー自体もたくさん。
(へー面白そう!読んでみたいな…そうだ!地元の図書館にあるかな?)
と思い、調べてみるとあるにはあったのですが、人気なのが知れ渡っているのでしょうか…予約待ちが何人も!

返却されるまでの期間×予約人数を考えると、一体いつになったら読めるの?という感じ。
(そんなに待ちたくないなぁ。ちょっとAmazonをまた確認してみるか…)
調べてみた結果、Audible版(聴く本…ナレーターが読み上げてくれる)もありました。

(せっかくならこの機にAudible版を利用してみるかな…)
図書館ですんなり借りることは出来なかったけど、この機に初めて学問系の内容でAudibleを活用することにしました(Audibleそのものは、ライトノベルで過去利用したことがあります)

過去に『Audible』を利用したことがない方は、無料体験が出来ると思いますので試したい方は良いタイミングかもしれません。

 私も過去利用したことがあります(ちなみに、キャンペーンによって無料期間が1ヶ月だったり2ヶ月だったり様々の模様)

さて…

結論:この本の内容、とても面白かった!
作者の妙な独断と偏見が盛りだくさん…という訳ではなく、豊富なデータとアンケート等から徹底的に分析しています。
とはいえ、堅苦しくなくクスッと笑える語り口、エピソードがあり親近感を持てます。
時にはグサッと胸に突き刺さる言葉もあって、ある種のエグみがある…でもそこがイイ!

『いい子症候群の若者』と本のタイトルの一部に使われている通り、特に若者の分析結果を詳しく解説しています。

例えば分配方法の話。
仮に会社での給料や賞与の分配の段で…
『成功した人もしない人も平等にしてください』
と、平等分配を願う若者の多さにびっくりしました。
圧倒的な数で、いっそ病的なんじゃないかと感じるくらい。
つまり、単純な一律分配が望ましい…ということですよね。

そして『実績に応じた分配』『努力に応じた分配』もそれなりの数。

一方で必要性分配(例えば、養う家族が5人いるとかでしょうか?)は不評。
会社の業績貢献度に関わらず、給料がたくさん必要な方には多く分配しましょうや!という、つまりは『優しい世界ビジョン』は肌に合わない模様。

これだけでも興味深いのですが、他にもここには挙げきれないくらい面白い話があります。
『決めるのが怖い』『若者に期待する権利があるのか』という内容は、私自身もすごく共感する部分です。


今の若者を育んだのは、間違いなくその若者より上の大人達だし社会です。
その事実を受け止め客観視して、未来の展望を語り行動する大切さを教えてくれる本ですね。
とはいえ、若者擁護をしている訳ではなくビシッと苦言を呈する場面もあります。

ああ~気持ち的には、内容を全部紹介したいくらいだ…
機会がありましたら、是非読んでみて下さい。


私が聴いたAudible版も良かったですよ。
ナレーターの方がしっかりと抑揚と感情を入れて読んで下さっているので、内容が頭にスッと入ってきました。

ちなみに…YouTubeには消されていなければこの本に付随した『金間大介さんのインタビュー動画』があるので、そちらも良かったら見てみて下さい。
概要が、簡潔ではありますがサクッとまとめられています。

本日はかなり長いブログになってしまった(;´∀`)
最後までお付き合い下さった方、ありがとうございました!

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