命が削られるくらいなら、転職おすすめせざる得ない。

「そういえば○○さん、亡くなったらしいね」
「そうみたいだよね。確か65歳くらいじゃなかったかな?」
「これから楽しい老後生活って時にねぇ…」
「燃え尽きちゃったのかなぁ…」

前職の職場このような世間話を耳にしました。


正直、同じ会社の繋がりがあっても同じ職場で働いたことがなければ、そして接点がなければ『今日のお昼は何食べようかなー?』くらいの話題でしょう。
同列にするのはけしからん!というご意見もごもっともですが、現実として次の日には違う話題にあっさり変わるのではと頭の隅では思うのです。
私も、亡くなった人とは同じ会社繋がりとはいえ、全くもって関わりがなかったので、聞き流していた記憶があります。

ただ、衝撃を受けて考えたことはあります。
65歳没…今までなかなか実行に移せなかった楽しみ、コツコツ地道に払ってきた年金保険料のリターン(あえてこう言います)が含まれる開放的な老後。亡くなった当事者本人は恩恵を受けられない。なんにも。
『仕事は人生の多くを占める』と使い古された言葉の羅列があるように…
これまでの長い人生、その時間の大半を会社に捧げる人が多い以上は、早い死とは決して無関係ではない、と思います。


標準的なフルタイム8時間&残業&休日出勤というスペシャルセットをウン十年、通勤時間等や仕事に付随するイベントを含めると驚くほどプライベート時間を奪われていきます。

若い頃は
「若いんだから、多少の無理、無茶も大丈夫だろ。ほら、若い頃の経験は買ってでも~うんちゃら」
年を取ってくると
「いつまでも若手気分じゃ困るんだよ。高い給料に見合った仕事ぶりをしてくれないとね」
余裕がある会社でさえ、昨今はいわゆる『働かないおじさん』に厳しいですし(最悪、早期退職等)
もはや窓際族というのはレアキャラなのかもしれないと思い始めてきたくらいです(実際は、まだまだたくさん隠れキャラとして君臨していますが…)


これからはますます将棋の10手先を読むようなイメージで、会社の先の先、将来を見据えて『使えないヤツには厳しく、場合によっては放り出す』動きが加速していくのは間違いないでしょう。



…精神的、肉体的に疲弊しがちになるのは当然の世相になりつつあるのかもしれない。

会社の経営者は
『優秀な人材を安くこき使いたい』
言い方は乱暴ですが、どこもそうでしょう。

しかし、例えば
「年収300万で、部下を30人管理してくれ。係の仕事も覚えて、部下の様子見て手薄ならフォロー適宜ヨロシク!」
なら、恐らく『ふざけんな!』で、求人しても集まらないでしょう。

だからギリギリ妥当&会社として妥協出来る線を攻めるんじゃないかなと思うんですよね。

それが、500万なのか600万なのか1000万なのかは大企業、中小企業、業種や職種等様々な条件で違ってくるんでしょうけどね。

ただ(せっかくだから)給料以上に過剰にこき使う会社も多いことでしょう。
(いずれガタが来る消耗品は使い倒さなきゃなぁ…)



前述の65歳ほどで亡くなった男性は、もしかしたら仕事が大好きで自分から無理したのかもしれない。
しかし、それはそうなるように仕向けたり、彼の仕事ぶりを黙って見ていたり、暗に推奨したりする会社があってこそ、だったかもしれない。

そもそも、押し付けられた仕事を嫌々頑張っていたかもしれない。
…真相は、闇。

ただ、どのような真相であっても、客観的には
『可哀そうな人』
の一言に尽きてしまう。
そして、日常の噂話で消費され、ひっそりと消えていく。
そう考えると、悲しくて、虚しい気持ちになる…


様々なケース、妄想はいくらでも思いつく。山のように。
そして実際世の中には、その妄想の通りの辛い思いや経験をしている人達はいる。山のように。


私は別に転職を猛烈に勧めたい訳ではありません。
そんなアドバイスを出来るプロでもないし、深く濃い人生経験もないので。
ぶっちゃけ転職で成功するのってくじ引きみたいなところがありますしね。
入社してみないと分からない。少し(1~2年)様子を見ないと化けの皮が剝がれなかったりするらしいし…



しかし…それでも。
命を削られる思い、最悪奪われるくらいなら…

長く勤める前提(家計を支えているご夫婦等は特に)ならば、転職にチャレンジしてみることも1つの選択肢かなとは思います。
ご夫婦でしたら、どちらかが転職失敗しても片方が継続して会社に勤めてる状況があれば、金銭的に安心感がありますので。
独身の方でしたら、会社での疲労度によりますが、セミリタイア資金を貯めるまで耐えて頑張るか、ある程度生活防衛資金を貯めたら、タイミングを見計らって転職するか…とか柔軟に選択は出来ますね。


私自身は独身で自分の家庭はないので、現在ちゃらんぽらんに人生送ってますが、これから先何かしら働くことがあっても会社に搾り取られて喰われる人生にはなりたくないなと、切にそう思います。

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