それは数年前。一通の封筒から全てが始まりました。
父宛に県外の遠方地お役所より届いた『地籍調査立ち合いのお願い』
『何コレ!?』
家族一同、鳩が豆鉄砲を食ったような表情。
突然やってきた情報に疑問符しか沸かない。
よく読んでみると、その不動産は共同名義で登記されたものでした。
元々はとある夫婦が生活していた土地と建物。夫婦の共同名義で所有していました。
お子様はいらっしゃいません。
しかしある時、先に夫の方(父と親戚関係)が亡くなります。
妻の名義はもちろんそのままですが、もう片方はその後さらに別の方の名義に(ここに至る経緯が良く分からない(^^;))
その別の方の名義のまま、時は過ぎ、やがてそのままその方も亡くなります。
そして、紆余曲折があり、巡り巡って父が最終的にその方の相続人となることに。
相続人になったこと自体は父は承諾していましたが、県外の良く分からない土地のことまではこの封筒が届くまで知りませんでした。
父からすれば、住まない&訪れない不動産を父の故・親戚の妻と半分共同名義で持っている…という形になります。
いつの間にか相続人になっとる!?という、寝耳に水状態。
この時点で、父の故・親戚の妻はかなりのご高齢らしく、いつ亡くなってもおかしくない。
このままの状態でお亡くなりになると、父がこの不動産の一部を相続することになります(固定資産税&管理負担)
ということは避けたいので(当たり前ですが…)
父は、相続放棄をすることにしました(既に亡くなっている方の持分だったものについて)
相続を知った時から~という法律があるので、それで相続放棄可です(ざっくり言うと)
実際に1回現地へ。
時間と交通費を掛けて、その故・父の親戚の妻に会いに行き事情を説明しました…
私も同行しましたが、今思えば父も私もわざわざ行かなくても良かったかもしれない…
なにぶんご高齢であまりお話を理解されていないご様子。
「私が亡くなったら、この家は国にあげるから…」
という感じ。
本当にあげられたらいいのになぁ、国に…と私も思うんですけどね。
そうは問屋は卸さないんだよなぁ。
地方公共団体は、固定資産税取りたいんだもの。
貴重で大事な税収源だもの。
お金大好きだもの。
現在では…国にあげるイメージとはちょっと違うような気がする国庫帰属制度という素晴らしい制度(皮肉)が存在します。
存在しますが、うーん…まぁほとんど役に立た(以下自重)
詳しくは、以前のブログ(相続で取得した土地を国に返せる?国庫帰属制度とは。)やネット検索で調べてみてね。
…はぁ。ため息が出てしまう。
父は相続放棄の手続きを進め、その旨の書類を故・父の親戚の妻に郵送しました。
もちろん『地籍調査立ち合いのお願い』を郵送してきたお役所にも。
この経験を経て思ったこと…
『共同名義ってよくよく考えてしないと、親戚中を巻き込んでしまう』
これに尽きます。
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