太田山公園内の安西家へ。ガイドボランティアさんに熱く語って頂く。

木更津市にある太田山公園に訪れました。
本来なら、太田山公園ひとくくりで1つの記事にする予定でした。
…ですが、ガイドボランティアのおじさんがメチャクチャ張り切ってお話&ガイドしてくれたので、この地元の名主『安西家』だけで、1つ記事を作成させて頂きました。

完全なる自己満足ですが、ご興味のある方はお付き合い下さると嬉しいですm(__)m

私が『安西家』に近づいているのを見て、家の周りをお手入れしていたおじさんが…
「奥に行くと、ガイドの人がいるよ」
と教えてくれたのが、ガッツリ見物したきっかけ。

元々はチラッと見られればいいかなくらいに思っていたので、どんなもんだろ?と恐る恐る安西家の入口に近寄る私。

↓朝一で行ったからか、お手入れする方々がいらっしゃいました。

↓こちらが、入口兼受付のような場所。

入口では、ガイドのおじさんが消毒液と体温を計ってくれ、準備万端。

おしゃべり好きな方で、私の地元の話やおじさんの地元の話等色々と話しました。

↓パンフレット(?)を頂きました!


↓入口から足を踏み入れてすぐの場所。

扇風機や消火器等が見えます。この部分は現代ですね。

さて、人が火の番をしているので写真に写さなかったこの右側では、燻蒸(くんじょう)されています。
燻蒸とは、虫に家を食い荒らされないように&家の状態を良好に保つ為に煙をいぶすことです。
正直言って、かなり本格的にケムいレベルです。これは虫も裸足で逃げ出す強烈さ。
私は今回初めて『燻蒸』という言葉を知りましたが、スゴいですね。

ガイドしてくれたおじさんとはまた別のおじさんが燻蒸しており、毎日午前中にしているそうです。

曜日ごとの当番制で、月曜日担当、火曜日担当というような感じで毎週同じ曜日に同じペアで基本的にやっているとのこと。



ガイドの終わり頃に、ちょっと生々しい話をしたのですが…
私「維持や管理にたくさんの人が関わっていて、お金たくさん掛かってそうですね」

ガイド「いやー、皆ボランティアなんですよ」


私「え?市からお金貰ってないんですか?」


ガイド「(市は)貧しいからねぇ。手弁当(タダ働き)でやってますよ」

つまり、純粋に地域貢献としてやっている、と。

私「(観光客から)お金取れるレベルだと思うのに…」


ガイド「ははは…」


しかし、実はこの『安西家』は正確には建てられた年が分からないそうです。
大まかに江戸時代というのが分かっていても、そこがはっきりしないと高位の○○文化財には指定されないそうで…そうなると、観光名所という点ではどうしても弱くなってしまう訳で…

指定の条件って厳しいんですね…


さて、前置きが長くなってしまいました。


↓さっそく靴を脱ぎまして、土間スペースから家のスペースに上がり、すぐ右。

雨戸がありません。

↓立てかけてある板がいわゆる雨戸になります。

↓囲炉裏(いろり)になります。

↓大体囲炉裏って部屋の中央にあるものが多いと思いますが…

この家は、土間スペースのすぐ近くに片寄って囲炉裏があります。
これには理由があるそうで、使用人が働く様子を近くで監視しながらお茶等を飲んでいたから、だそうで。
…さすが、名主の家ですね。

囲炉裏によくある飾り(?)である赤の矢印で示したものは、クジラの形。
地域によってこれが鯉だったりするそうですよ。

↓各部屋。

右側がご夫婦のお部屋。
赤の矢印で示した通り、足を踏み入れるのにちょっと苦労する(高くなっている)ようになっているのがお分かりでしょうか?
これは意図的なもので、夫婦のスペースに簡単に入って来れないようにするためのものだとか。
プライベート中のプライベート空間ですもんねぇ。当然と言えば当然ですね。

↓天井を見上げる。

太い木を2本の木でサンドイッチされていますね。
この造りは結構珍しく、強度が高まるようです。

↓お仏壇。

普段は収納・移動出来て、その部分をただの壁に変化させることも可能だそう。
法事やお正月などの節目節目には出番があったんでしょうね。

↓さらに奥にいくとこちら。

この『げんかん』はフォーマルな玄関で、この家にとって重要な人物(お客様)が使うところ。

↓入って、真ん中の部屋を通り…

↓一番奥の部屋がこちら。

大事なお客様を襲撃などから守る為に、部屋は小さめに作られているようです。

外にも行きました。

↓珍しい造りらしい。

↓家の裏には厠(かわや)いわゆるトイレがあります。こちらは右で、男性用。

↓こちらは左で、女性用。

↓戸を開けてみると、こんな感じ。

汲み取り式のトイレは故・祖父の家にも昔はありましたが、どこか底の見えない怖さがあってめったに近寄れなかったなぁ…
しかし、こうやって歴史資料として見るとなぜか近づける不思議。

…ガイドさんが、本当におしゃべり好きで明るく、楽しい時間を過ごさせて頂きました。

ガイド「写真?どんどん撮っちゃって下さい」
そんなテンションでしたので、迷わずバンバン写真を撮らせて頂きました。

この場を借りて、ガイドさんに感謝!長々とお付き合い下さってありがとうございました!

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