裁判員選任手続き体験談

遡ること、数年前。
私は裁判員制度の裁判員に選ばれそうになったことがあります。
結果選ばれなかったので、実際に裁判には参加していません。
ですが、裁判員選任手続きという貴重な経験でしたので、差し障りのない程度に備忘録として少し書いていこうと思います。



まず、事前に郵送にて
『あなたが裁判員候補者に選ばれましたよ』
という書面が届きます。
事件別にこの選抜メンバー(?)から選ぶという予告です。

ですので、これが届いた時点で近々裁判員として選ばれる可能性があります。
…その心の準備をしておきます。
ちなみにこのお知らせは、何ヶ月以上も前に余裕を持って届きます(具体的な時期は忘れてしまった…)


実際に裁判をすることになると、事件別に名簿からくじ引きで候補者を選定するようです(機械か手動かは分かりませんが)


選任された候補者に選任手続期日のお知らせの送付が届きます。
ちなみに、特段の事情がない限り拒否は出来ません。
しかしここだけの話、ここでどうにかして理由を書き拒否する人も多いのではと邪推…
高齢だったり、病気だったり、それ以外にもやむを得ないような事情を記入すればさすがに無理強いは出来ないだろうと思うからです。

この段階になると、平日に会社を休んで裁判所に行かなければならないので、勤怠を管理する部署へ連絡しました。


私「…という訳で、勤怠はどういう扱いで、どのように処理すればいいでしょうか?」


担当者「…?えっと…このような例はないので、折り返し電話しますね」


『裁判員』に本決まりの確率はもちろんのこと、ただの『候補者』としてですらどのくらいの確率で選出されるのかは不明ですが、滅多にないレアケースに戸惑う私と勤怠担当者。
結果として特別休暇(忌引休暇と同じ扱い)になるとのこと。
やむを得ない事情という判断ですね。





選任手続期日

当日になり、私は午前中に地方裁判所へ。


持ち物
①裁判員等選任手続期日のお知らせ
②印鑑(シャチハタ不可)



ちなみに私は、この時初めて裁判所に入りました。詳しい場所も知らなかったくらいのレベルです。
(思ったより重々しくない雰囲気。普通の会議室や教室のイメージだな…)
裁判が始まるとまた空気も変わるのかなー、とそんなことを思いつつ、整理番号を貰って受付を済ませ、集合場所へ。
広めの会議室のような一室に一同が待機。
やがて時間になり、裁判員のお仕事内容やスケジュール等の説明と合わせて、このタイミングで実際の事件についての説明があります。あくまでも説明だけで、現場写真等は見せられませんでした。
詳細を書くとNGなようなので控えますが、身体に危害が加えられるレベル以上の事件とだけ言っておきます。


後、記憶で憶えているのは裁判官の紹介ですね。
裁判長と裁判官が前に整然と並び立ち、丁寧に挨拶してくれました。
『職業に貴賤なし』とは良く言いますが
(この人達、1人1人がエリートなんだよなぁ…)
と思うと、正直、少し気圧されてしまいました。
このようなことから、私達候補者をまるでお客様のように丁重に接してくれた印象を強く持ちましたね。



裁判に関する最終確認、最終説明が終わると抽選があります。

私は免れましたが、私の後ろの席の人が見事当選。
(…ッ…ギリギリセーフだった…)
個人的には、少し裁判員をやってみたい気持ちもありました。好奇心から。
しかし、日を分けて何日も来庁しなければならないことを考えると、うーん、悩む。
悩むと言っても、決まれば来ざるを得ないんですけどね(;´∀`)

それに、恐らく裁判が始まったら見なければならない、現場写真。
ホラー映画は怖がりながらも見られますが、本物のグロいのは…多分、無理。
一説によると、お肉がしばらく食べられなくなるとか。
最悪、精神にトラウマを抱えることもあるとか。


…………。
…………………。




選任手続きは午前中で終わり、解散になりました。
この時に裁判所に確かに来庁した証明として、終了時刻が入ったスタンプを頂きます。
そしてこの日の分の旅費(交通費)と日当は『口座振込』で後日支払ってくれました。

貴重な経験でしたが、どうせなら宝くじが当選!とかの方がいいなぁ…
運をここで使い切ってしまった感がある(;^ω^)




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