私自身は、希望退職制度で退職した訳ではありません。
この制度で退職した人達の後追いのような感じで辞めました。
退職までの経緯は自己紹介代わりのこちらをお読み下さると幸いです。
しかし、別に読まなくてもぶっちゃけ差し支えはないです(;^ω^)
さて私が退職する時に、諸々の手続きをしに会社の本部(福利厚生等諸々を一手に処理する場所)にお邪魔する機会がありました。
その建物には他にも色々な部署が詰まっていて、かつ普段訪れることがない為にド緊張。
建物の中に入ると、見知った顔が…
そこには希望退職面談で、最後の最後まで頑なに拒否した男性の姿。
人格否定レベルの退職圧力を経て、何とか会社に居座り続けてやる!と覚悟をしたサムライ。
男性「お~久しぶり~」
私「お久しぶりです。退職の手続きに来まして」
男性「そうかぁ。ちょっと話していきなよ」
近くの部屋に案内してくれるおじさん。
私「でも勤務中なのにお邪魔じゃないですか?」
幸い私自身は約束の時間までまだ余裕があったので、多少のおしゃべりなら可能。
男性「大丈夫、大丈夫」
と半ば強引に捕まる私。
彼は子供と野球が大好きなどこにでもいるような50代のおじさん。
自分の年齢と生活の安定、子供のことを想って、希望退職制度を拒否したのかもしれません。
私「こちらに転勤になったんですか?」
男性「そうそう。ここ俺1人でさ」
私「1人…………」
男性「まぁね」
小さな空間に1人だけ。
ここで雑用を細々としているようでした。
少し言い方を変えれば『庶務』と言えるでしょう。
職場単位で言えば、かつてはそこそこの地位で部下もいた彼。
こんなことを思うのは失礼かもしれませんが、悪意のある環境に堕とされた感が凄い…
しかし、そんなことは私に指摘されるまでもなく、本人が1番実感しており辛い心境だと思います。
そんな彼は、努めて悲壮感は出さずに私と世間話をしてくれましたので、私もその雰囲気に合わせる感じで会話を続けました。
…何というか、希望退職制度に基づき早期退職を承諾したらしたで割増退職金等を貰えたとしても、いずれは厳しい再就職活動が待ち受けている訳で…(お金に余裕がある人はまた別の話です)
この方のように何がなんでも希望退職制度を突っぱね拒否して居座る選択をしても、待ち受ける席、その椅子は…
おじさんのキャリアからすれば、屈辱的なものなのは確かでしょう。
場合によって、本人の性格によって、仄暗い道を歩く日々が続いていくのかもしれません。
スパッと割り切れればマシでしょうが…
どちらを選んだとしても、頭の片隅のどこかでは後悔するような気がします。
あくまでも、当事者ではない私の想像の中での話ではありますが。
このおじさんのケース以外にも…
新入社員や若手と混じって泥臭い営業をするとか…
全く未経験の畑違いの部署に悪意や故意でふっ飛ばされるとか…
はたまた出向という形で使いっぱしり要員にてこき使われるとか…
そんな状況が、この広い日本の中で珍しくもなく展開されているのかも、しれない。
関連して『「働かないおじさん問題」のトリセツ』が重厚!というブログ記事も過去に書いておりますので、よろしければ読んでみて下さいませ。
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