早期退職制度が若者の早期離職を誘発する

私自身は早期退職制度実施の余波、つまり後追い退職のような形で前職を辞めました。
若者…というほど若くはありませんが、早期退職の基準年齢からは免れたという意味ではギリ若者扱い。


正直なところ、早期退職制度で自分が仕事を教わった大多数の先輩方がいなくなるのは、キツかったです。
会社から去った後の仕事が大変というのはもちろんありますが、精神的支柱が一気に吹っ飛んだというか何というか。
そう、虚無感。
こういう目に見えないものというのは、見過ごされがちですが重要なんですよね。一労働者としては。


そんな中でももしかしたら…私がいた会社に元からやりがいがあって楽しく社会人生活を過ごしていたり、社風に居心地の良さを感じていたなら、私は即決のような感じで辞める決断をしなかったかもしれません。
ただ、無茶苦茶な人員削減を実施したのは紛れもない事実ですので、結局は遅かれ早かれ…かも。
あくまで可能性の話ですが。

自分は割と会社ではもがいていた感があったので…
この結論に至ったのはある意味で衝動的ではなかったとも言えます。

崖から今にも落ちそうな私を、会社が後ろから背中をそっと一押ししたイメージと言いますか…
上手く言葉に出来なくてもどかしい…(>_<)

振り返りますが、私の他にも早期退職制度対象外で、キツい人員削減によってやむなく退職された方もいます。

個々人の事情や理由はありますが、原因は
『仕事量増加』
の一言に尽きます。

『仕事量増加』=『残業増加』
という図式になるのは自然な流れ。

極端な部署は人員を半分近く減らし、その状態での仕事の様子を見てからパート等の非正規を雇う検討をする感じです。


1つのケースをお話すると、女性社員にお子さんがいらっしゃって、ご主人も会社員という家庭がありました。
子供の面倒を見るのが自分達しかいないのであれば、非常に厳しく退職せざるを得ない状況に追い込まれます。
結果、あえなく女性社員は退職となりました。
退職しなければ、家庭崩壊まっしぐらですから。

そして早期退職制度で退職されたお偉方の仕事、責任、もしかしたら尻拭いを一身に受けた若手管理職の一部は潰れてしまい、なし崩しに会社からリタイア等々…


会社側が図っていたかどうかに関わらず『淘汰』されていったのです。

『このくらいで弱音を吐くくらいなら、今辞めてくれ』


『後は必要ならパートでも何でも雇うので、代わりは大丈夫だしさ!』

『むしろコイツら、バカ高ェ割増退職金払わなくて済むから自主的に辞めてくれるとラッキーなんだよなぁ』
というのが本音な気もする。

人件費を更にカット出来るしね!



辞める人にも残る人にもしこりがたくさん残りますが、会社にとってはそれが最良だと判断したが故なのでしょう。

早期退職に関連して『45歳定年制を富士通やサントリーの件を見て考える』という記事も以前に書いているので、よろしければ併せてお読み下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました