ある程度大きい会社ですと、障害者を雇う社会的義務を課せられたり、外面を良くするために率先して雇ったりしていると思います。
これもいわゆる『社会貢献』の一環であると言えますね。
私が過去に勤めていた会社も大企業ではないものの、そこそこの規模はある会社でした。
障害者の方も雇っており、一緒に働いたことも私自身経験があります。
身体障害者の方を、私が見た限り100%雇っていました。
これは私が勤めていた会社だけが特別珍しい訳ではない、と思います。
和と協調性を重んじる日本企業にとっては、知的・精神に障害、疾患があるのは扱いにくいんだろうな、と想像出来ます。
もちろんそのレベルにもよると思いますが、チームで働いている以上はその和を乱される可能性が非常に高くなるのは間違いないし、もっと言うと健常者の足を引っ張ることにもなりかねません。
純粋に仕事の処理量や質もそうだし、モチベーションの意味でも。
しかし身体障害者であっても、いじめというか煙たがれていた場面は結構見てきました。
○○が出来ないだろうから、代わりにやってあげた(身体上の都合から)
だからって訳じゃないけど、別の仕事のこれくらいはやってくれてもいいのに、何で私ばっかりやらなきゃ云々…
ていうか、プラスしてミスが多いんだけど、はぁ勘弁してよ…
みたいな感じ。
私は新しい仕事の担当になった時に、障害者の方から仕事を教えて頂く機会がありました。
お手製のメモやマニュアルを見せてくれて、優しくて親しみやすかったです。
成人したお子さんがいる年輩の方で、明るくハツラツとした感じでした。
しかし、私がそのお仕事に配属される前から周りからいじめ(?)のような煙たがれる(?)ようなそんな態度を取られていたようで…
しばらくは一緒に仕事をしていたのですが、ある日ついにその方の限界が来ました。
…出勤しなくなったのです。
仕事が終わった後、お節介を承知で私はその人に電話をしました。
30分以上、もしかしたら1時間以上お話したかもしれない。
「電話してくれて、嬉しい」
「でも、○○さんが怖いから、行きたくない。無理」
私が安い慰めの言葉を掛けても、無駄でした。
「怖くて駄目だよ、やっぱり」
「あるさん(私)は、頑張ってね」
色々と仕事上のすれ違い、トラブルを話してもらいましたが、要約するとこんな感じ。
その方がいなくなれば、私がその仕事も一手に引き受けなければならない。
そういう自分の中の打算もなかったと言えば噓になる。
嘘になりますが、心配だったのもまた事実で。
結果、その方が職場に復帰することはありませんでした。
職場に持ってきていた私物も要らないから、そっち(会社)で処分しておいて欲しい、と連絡したようです。
つまり、もう顔を出すことすらしたくない、と。
よほど嫌気がさしているのが伝わります。
その後…
(今度は私がターゲット(生贄)みたいになるのかな…)
一番立場が弱くなる訳だし、と覚悟を決めていました。
ツギハ、オマエダ…バンッ…

ただ不思議なことに、仕事の上では辞めた障害者の方より役に立っていなかった私(その場所ではキャリアが浅いので)にも関わらず、キツい態度を周りから受けることはなかったんですよね。
いや、仕事に対しては厳しい方々だったのは間違いないんですけど。
ある意味、肩透かし。
(?????)
こんな心境。
私が思うに『障害者』というだけで、レッテルを貼ったりしている面があるのかもしれない。
思えば『身体障害者』の方は頭がしっかりクリアでも、きびきびした動きは当然出来ません。
なので、自然と事務方(裏方)の仕事を任せる訳で…
もっと言えば…採用した当のお偉方は、我々事務方にそのまま障害者の方を丸投げするだけの簡単なお仕事。
気軽にホイッと託された側は、やっぱりイラッと来るのかもしれない…
ただの妄想と憶測ですけども。
色々と考えさせられた昔の出来事。いや、今も時折、考えています。
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