特殊な境遇、極端な不遇でない限りは基本的に衣食住は確保出来ている状態だと思われる日本人。
貧困問題が深刻な諸外国と比較すれば、やはり恵まれていると言えるのかもしれません。
しかしながら、相対的貧困は無視出来ないのが人間というもの。
こっちは100円菓子パンと牛乳で、あっちはコースのディナーを毎晩とか、ぶっちゃけ不快。
これは極端に話しましたが、自分より人がいい思いをすれば…
(クソーッ(ハンカチの端を歯でギリギリ噛む))
という心境に、咄嗟になるのではないでしょうか?もちろん個人差はあるでしょうが。
そこには、その人がどのような家庭環境に育っただとか、いかに努力をしていたかとかは、とりあえず二の次。
どうしたって脊髄反射で反応してしまうことが多い。
相対的貧困の要因として、生まれ育った時代も大きな要素。
影響を強く受けるのは、当然のことです。
なので、氷河期世代に向かって
「就職に不利だったり、非正規が多い世代だけどさ。まー、食えてるじゃん?」
「あの時の不景気は世の流れってヤツで、どうしようもないし。運が悪かったと思って素直に諦めてくれよ、な?」
「既婚者はこのまま頑張って納税後継者を育てて頂いて、独身は結婚とか今更いいだろ?おっさんとおばさんなんだしさぁ」
とか言おうものなら怒ります。私も氷河期世代の端くれとして怒ります。
(ッざけんなよー!!)
国が今更ながらに…
『就職氷河期世代に愛の手を!哀れな者達を救うために、下々の民の為に頑張ってます!(ドヤ)』
『ただし、予算はあんまりないんだけどね、アハ☆』
という中途半端なことをやっていると何というか、追加でイラッと来ます(^^;)
そういう意味では、国は偉大ですな(皮肉)
就職氷河期世代については、就職氷河期世代は厳しい。ジョブカフェ体験談でも語っているので、よろしければそちらも併せてご覧下さると幸いです。
独身の方で、結婚したいと希望しているのに出来ない状況は最悪。
踏み切れない理由は、もちろん給料面がヤバイということが多いでしょう。
非正規はもちろん、正社員であってもお得意の薄給で使い倒し大作戦!が決行されるとどうにもならない状況に叩き落されます。
それは昔からかもしれないし、今日からかもしれない。全ては会社の胸三寸というところ。
給料云々で会社に振り回されるのは、変わりません。
既婚であっても、就職氷河期世代の中で就職したのは変わらない事実。
概ね、待遇はあまり良くなく、給料は控えめに設定されている為に、思う様に支出が出来ない。
ゆえに子供にお金がかかる学習や体験の機会を満足に与えられず、我慢させることが常態化。
お金がなくても出来ることはあるけど、お金があれば子供の糧になるものが多くなり、結果将来の選択肢が広がります。
それらがないと、子供に自信がなくなり、諦観気味に育ってしまいます。
行き過ぎると、無気力にすらなってしまうかも。
…そして起こる、貧困スパイラル。
歴史は引き継ぐ。親から子供へ。
ただ、悪い面だけではないと思います。
就職氷河期世代はバブリーな味や空気を体験したことがある方もいますが、その子供はもちろん全くありません。
ゆえに最初から大きな夢は見ずに、堅実なタイプに育つ可能性が高いです。
20代若者は、合理的経済リアリスト?という記事にも書いた通り、冷静に物事を見られるような気がします。
この年代は、情報の収集能力も高いですしね。若い頃からネットも使いこなしているでしょう。
そして何より若さ(時間)がある。
ただ、前述した通り『貧困』は受け継がれ、1つの代表例を出せば、それは『奨学金』という『借金』に繋がったりもすることを考えると、やはり就職氷河期世代、そしてその子供、子々孫々…貧困スパイラルに陥りそうな危うさがあるのもまた確かだと感じます。
このスパイラルが改善される日は果たして訪れるのだろうか?
コメント
自分も氷河期末期世代ですが、マーチや国立出た友人がパチ屋とかブラック飲食とかに就職してるような時代でしたからね。
当時歯を食いしばって就職した連中は、現在は転職してホワイト大手勤めが多い感じですね。
就職には不利だった時代ですが、ITバブル前夜で、独立志向だった自分にはチャンスの宝庫のような高揚感を感じてある意味良い時代でした。
おっしゃる通りですね。
自分も、前職時少し上の先輩に某有名大学卒の方がいましたが、どうしてこんな会社に!?(勤めていた会社に失礼だけど)とびっくりした覚えがあります。
比較的若いうちに英断出来る方(本人の性格や才能、環境)は、転職や独立が吉と出ましたよね(>_<) むしろ、当初入社を予定していた会社や仕事より好転したり。 本当、人生って分からないモノだと思います。