最近間引かれている通常レジ。並行して、ますます普及してきたセルフレジ。
しかし、お年寄りにとってはハードルが高い。
むしろ鬼門とさえ思って、セルフレジを使うのを躊躇ったり、バンジージャンプさながらに飛び込んでいく心持ちだったり。
それなりに若い世代でさえ、お店によってセルフレジの使い方も違えば、決済方法が違って戸惑いますよね。
このお店はお札は縦に、あっちのお店はお札は横に入れる…とか。
このお店のセルフレジはクレジットカードはOKだけど、電子決済はNG。
…あのお店は電子決済も大丈夫だけど○○payは不可で…
ポイントカードにポイントを貯める場合は…
とか、真に使いこなすにはなかなか骨が折れます。
私は以前にセルフレジプチ問題をブログに書いたことがあるのですが、本当に悩みが多いのが正直なところ。
そして、この記事にも書きましたセルフレジのイレギュラーに対応するのも結構面倒…
改めて言いますが、お年寄りからすれば…考えるまでもない苦行。
(何じゃ?財布から現金出すだけじゃイカンのか?)
(うん?ガラスのとこにバーコードを読ませる?ふむ、バーコードはどこじゃ?)
(卵パックは…お、こんなとこにバーコードがあったのか…小さいのぅ)
みたいな日常風景が、全国にあるはず。
ある日、スーパーの完全セルフレジ(商品登録のピッ♪からお会計まで全て自分がやる)に来た私。
そこのお店では何台か設置してあり、私と近い別のセルフレジでは、店員さんがおじいさんのマンツーマン教師、というか…全て代わりにやってあげていました。
私がその場所に来る前のやり取りは分かりませんが、おじいさんはセルフレジの前で半ば棒立ち。
おじいさんの前には買い物カゴがドンッと載せられたカート。
そのすぐ前にはセルフレジの機械。
店員さんがカートの買い物カゴの中身を、おじいさんの横で…
「ピッ♪ピッ♪」
と商品登録していきます。
液もれが心配な食品は、無料で頂ける薄いビニール袋に適宜入れて差し上げながら。
店員さんなので当たり前だけど、的確で手際が良い。
その間、おじいさんは千円札を複数枚握りしめながらじっと待機。
いつでもお会計が出来るよう、スタンバイ。
時に店員さんとおじいさんは軽い会話をしながら、お会計は順調に進んでいきました。
このおじいさんが内心どう思っていたか知りようもないですが、人によっては肩身が狭い思いをしそうですよね、この状態。
特に真面目で、人に何かを頼むことに抵抗を感じるタイプの人にとっては強いストレスになりそう…
仮に頑張って自分でやろう!セルフレジマスターしよう!と半ば修行のごとくチャレンジしても…
やっぱり新しいことを吸収しにくい老体(というといささか失礼ですが)だと、もたつく訳で…
実際に今回とは別の日に、自分でセルフレジを使いこなそうとしていた年輩の淑女を見かけましたが…
店員「あ、商品が反応しなかったみたいですね。もう一度通しましょう」
年輩淑女「あ…」
と、やはり店員さんとマンツーマンでゆっくり頑張っていました。
これが混まない日そして時間帯ならいいですが、必ずしもそうではない訳で…
激混みの状況で同じようにほのぼのしていたら、気の短い人ですと…
(チッ、ババア早くどけよ)
(ジジイ、早よ札入れろよ)
という感じでイライラすることもあるでしょう。
お年寄りに限らず、私もセルフレジから立ち去る前に、早々に買い物カゴをドカッと置かれた経験があります(つまり会計が済んだら、早よどけ!の意)ので、せっかちな人は根っからせっかち。
セルフレジは見方を変えれば、お年寄りにとっては頭の刺激、脳トレになる!とは思いますが。
それは前提条件として、理想の優しい世界がそこに広がっていればこそ。
やはり私の目には、頭脳的にも精神的にも修行に見えるな…
せめて、心にゆとりを持ってお年寄りに寛容な自分でありたいと思っています。
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